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医薬品業界で注目されるCDMO

医薬品開発において、製薬企業だけでなく外部パートナーとの連携がますます重要になっています。特に、製造や開発の一部を外部に委託する「CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)」は、その専門性の高さから注目を集めています。本ページでは、CDMOの基本概念や製薬業界における役割、CMOとの違いやメリット・課題について詳しく解説します。

CDMOとは

CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)とは、医薬品の開発(Development)および製造(Manufacturing)を受託する企業・機関を指します。従来のCMO(製造のみを請け負うContract Manufacturing Organization)と異なり、CDMOは開発段階からプロジェクトに関与し、製剤設計や分析法の構築、治験薬の製造、市販後の製造に至るまで、医薬品のライフサイクル全体を包括的にサポートします。

製薬企業が自社内にすべての機能を保持するのではなく、外部の高い技術と設備を活用することで、開発スピードの向上やコスト削減を実現する手段として、CDMOとの連携はますます一般的になりつつあります。特にバイオ医薬品や高度な製剤技術を要する領域では、CDMOの存在がプロジェクト成功の鍵を握ることも少なくありません。

CDMOの担う役割は多岐にわたり、製薬企業と協働しながら、各国の薬事規制への適合、製造設備の最適化、GMP(Good Manufacturing Practice)対応など、品質保証の観点からも極めて重要なポジションを占めています。

CDMOのマーケットについて

CDMOの市場は、世界的に急速な拡大を続けている分野のひとつです。特に新薬開発の高度化や製薬企業のスリム化戦略の進展により、研究・製造を外部に委託する動きが加速しています。製薬企業は自社の研究開発にリソースを集中させる一方で、GMP対応や高難度の製剤化などの領域をCDMOにアウトソーシングする傾向が強まっています。

グローバル市場におけるCDMOの規模は2023年時点でおよそ1,000億ドルを超えるとされており、2028年には約1,700億ドルに到達すると予測されています(年平均成長率(CAGR)約10%)。特に成長が著しいのはバイオ医薬品、細胞治療、mRNAワクチンなどの領域です。これらは専門的な製造設備と高い品質管理能力を必要とするため、CDMOへの依存度が高い傾向にあります。

日本国内においてもCDMO市場は拡大基調にあり、2022年度には4,200億円規模※と推計されています。大手製薬企業に加え、中堅・後発医薬品メーカーまでもが外部委託を活用するようになり、多様なCDMO企業が台頭しています。医薬品の上市スピードを重視する市場環境下において、「品質・柔軟性・スピード」の3要素を兼ね備えたCDMOが選定される傾向にあります。

※参照元:キャリアインキュベーション株式会社(https://career-incubation.co.jp/healthcare/blog/2023/11/cdmo-1.html

CMOとの違い

CDMOとCMOは、いずれも製薬企業の外部パートナーとして医薬品の製造を担う存在ですが、その業務範囲には明確な違いがあります。

CMO(Contract Manufacturing Organization)は、製造業務に特化した外部委託先です。製薬企業が開発した医薬品のレシピや製造条件に基づき、GMP基準に則った製造業務を代行します。CMOはあくまで製造工程の受託が中心であり、開発初期段階の製剤設計や分析法構築には通常関与しません。

一方、CDMOは開発段階から関与し、試験製造・スケールアップ・製剤改良などのプロセスも支援します。特に新薬開発やバイオ医薬品のように、処方設計と製造技術の融合が不可欠なケースでは、CDMOの役割が非常に重要です。

そのため、CMOは「製造のみ」、CDMOは「開発+製造」と覚えるとその違いがわかりやすく、プロジェクトの目的やリソース状況によって適切な委託先を選定することが求められます。

製薬会社との違い

CDMOは製薬会社と密接に連携する存在でありながら、その役割やビジネスモデルは本質的に異なります。製薬会社(製造販売業者)は、新薬の研究開発から臨床試験、薬事申請、市販後の販売活動までを一貫して担う企業です。薬機法上、製品の承認・届け出を行う責任主体でもあります。

一方、CDMOは製薬会社から業務委託を受けて、特定の開発・製造業務を技術的に遂行する請負型の専門機関です。たとえば治験薬の製造、市販薬のスケールアップ支援、安定性試験の設計など、製品ライフサイクルのあらゆる段階で機能を提供しますが、「販売責任」や「承認申請の法的責任」は基本的に負いません。

また、製薬会社が保有する設備や人的資源が限られるケースでは、CDMOが柔軟かつ短期間で対応可能な生産体制を構築し、スピーディな市場投入を実現する重要なパートナーとなります。特に近年の医薬品は製造プロセスの高度化が進んでおり、製薬会社単独では対応が困難なケースも増加。CDMOの技術と経験を活用することで、開発成功率の向上や品質リスクの軽減が図られます。

このように、CDMOは製薬会社の「戦略的な外部資源」として位置づけられ、両者は明確な役割分担のもとで、共創的な関係を築くことが重要とされています。

CDMOのメリット

CDMOを活用することは、製薬企業にとって多くの戦略的メリットをもたらします。単なる業務の外注ではなく、開発スピードや品質確保、コスト最適化といった経営課題の解決に寄与する重要な選択肢となっています。

1. 開発スピードの向上

CDMOは、設備・人材・ノウハウをすでに有しているため、早期の立ち上げが可能です。治験薬製造やスケールアップなどに迅速に対応できる体制が整っており、新薬の市場投入までの時間を短縮できます。

2. 設備投資の削減

自社で製造設備を新たに導入・拡張するには莫大な初期投資が必要ですが、CDMOを利用することでこの負担を回避できます。特に高薬理活性成分やバイオ製剤など、専用設備が必要なケースで効果を発揮します。

3. 品質保証と規制対応の信頼性

多くのCDMOはGMPやPIC/Sなどの国際基準に準拠した品質マネジメント体制を構築しており、グローバル展開を視野に入れた製造が可能です。各国当局との薬事対応実績も豊富で、リスクマネジメントの観点からも信頼できるパートナーです。

4. 外部技術の活用と知見の蓄積

CDMOはさまざまな製薬企業のプロジェクトを通じて得られた知見を有しており、製剤化技術やプロセス最適化の分野で高い専門性を発揮します。製薬企業が自社だけでは得られない技術的アプローチを導入することができます。

5. 柔軟な生産体制の構築

需要変動や製品ポートフォリオの見直しにも対応可能な、柔軟性の高い供給体制を構築できるのもCDMO活用のメリットです。生産委託先を変更・増強しやすいため、事業環境の変化に即応できます。

【剤形別に分かる】
おすすめの医薬品の受託製造会社ガイド

製造後の医薬品は、国内外を問わず、必要とされる国や地域へとスムーズに提供できるのがビジネスの理想。CDMOのなかには海外に製造拠点を構え、FDAや三極対応などの認証を得ているところがあり、グローバル展開を考えているのであれば、製造後の支援ができるCDMOに依頼するとよいでしょう。

このサイトではそんなCDMOのなかから、製造したい医薬品の剤形別におすすめのCDMOをご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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CDMOの課題

CDMOは多くの利点を有する一方で、外部委託ならではの課題やリスクも抱えています。委託元である製薬企業は、単なるコスト面の比較だけでなく、パートナー選定の精度や管理体制の構築にも十分な注意が必要です。

1. 品質保証体制の不一致

CDMOが提供する品質保証体制が、委託元企業の基準や方針と異なる場合、製造中の逸脱・再検査や、薬事承認の取得に支障をきたす可能性があります。品質監査や技術移管時の綿密な調整が不可欠です。

2. 情報共有・管理の難しさ

開発段階から連携するCDMOでは、機密情報の適切な取り扱いや技術ドキュメントの整備が重要です。特に複数拠点にまたがるプロジェクトでは、情報共有の遅延がスケジュール全体に影響を与えるリスクがあります。

3. スケジュールとキャパシティの制約

人気のあるCDMOでは、受託案件が集中しやすく、製造枠の確保が困難になるケースがあります。特に短納期・高難度案件では、早期の調整と契約交渉が求められます。

4. ノウハウの外部流出リスク

開発初期からCDMOに製剤設計や分析法構築を依頼する場合、技術的ノウハウが自社内に蓄積されにくいという課題があります。長期的な競争力確保のためには、共同開発型やライセンス条件の検討も必要です。

5. 法規制対応の負荷増大

海外のCDMOを活用する場合、各国の薬事法やGMP制度への対応が煩雑になることがあります。輸出入規制や当局対応の責任範囲について、事前に明確な合意が求められます。

医薬品の受託製造の流れ

CDMOに医薬品製造を委託する際は、製薬企業とCDMOの間で詳細な製造プロセスのすり合わせと段階的な技術移管が行われます。製造対象が治験薬か市販薬かによって若干の違いはありますが、基本的な流れは共通しています。

具体的には、以下のようなフェーズを経て製品が最終的に市場へと届けられます。

  1. 製造委託の打診・基本契約の締結
  2. 技術移管・製剤設計・分析法の確立
  3. 治験薬・試験製造(スケールアップ含む)
  4. 品質試験・安定性試験・GMPバリデーション
  5. 本製造(商業生産)・ロット放出・出荷管理

委託者(製薬企業)は、製造管理者や品質保証責任者との連携体制を構築しながら、CDMOと共同で薬事要件・品質基準を満たす体制を整えていく必要があります。特にGMP遵守や変更管理の徹底は、製品リスクを最小化する上で欠かせない取り組みです。

医薬品の中間体製造とは

医薬品中間体は、医薬品合成に使用される化学原料もしくは化学製品の一種です。医薬中間体には、さまざまな種類があり、抗生物質中間体、解熱鎮痛剤中間体、心血管中間体、抗がん中間体などに分類できます。医薬品中間体製造を委託するメリットは、設備の分散や、必要な量だけ依頼できることなどが挙げられます。

医薬部外品の製造販売・申請・承認の流れ

医薬部外品とは、厚生労働省が許可している効果・効能に有効とされる成分が、一定の濃度にて配合されているもののことです。医薬部外品の製造販売・申請・承認の流れは、製造業許可の登録、承認取得に向けた最終チェックをするなどの工程をたどります。

GMPとは?医薬品の受託製造で必須となる三原則とメリット

GMPとは、医薬品や食品、化粧品の製造に欠かせない品質管理の仕組みです。製造工程を体系的に管理することで、ヒューマンエラーや外部からの汚染を防ぎ、常に一定の品質を維持することを目的としています。
GMPは業界ごとに異なる基準が設けられており、ISOなど他の品質管理システムとは位置づけが異なる点に注意が必要。GMPに準拠することで、企業は消費者からの信頼を獲得でき、かつ国際的な取引条件を満たすことが可能になります。

欧州医薬品庁(EMA)について

欧州医薬品庁(EMA)は、EU域内で医薬品の安全性・有効性・品質を評価し、販売後の安全性監視や情報提供を行う機関です。EUには複数の承認制度があり、中央審査方式や分散審査方式、さらには各国ごとの承認制度を通じて医薬品が市場に出回る仕組みになっています。

EUで医薬品を流通させるには、EU-GMPなどの規制に適合した製造体制を整えることが重要です。これにより、申請や輸出入の準備がスムーズに行えるようになります。

なお、中央審査方式は一度の申請でEU全域の承認が得られる効率的な制度ですが、審査基準は厳しく、否認された場合はEU加盟国すべてで販売できなくなるため、採用には慎重な検討が必要です。

ワクチン製造について

ワクチンは、感染症の発症や重症化を防ぐために免疫を誘導する生物学的製剤です。製造には、病原体の培養、弱毒化または不活化、精製、製剤化といった複数の工程があり、すべてがGMP(医薬品の製造管理および品質管理基準)に基づき厳格に管理されます。生ワクチン、不活化ワクチン、組換えタンパクワクチン、mRNAワクチンなど多様な種類が存在し、用途に応じて開発されています。日本では、政府が生産設備の整備支援や研究開発の促進を行い、国内での安定的な供給体制の強化が進められています。

治験薬の製造について

治験は、未承認薬等の有効性や安全性を確認する臨床試験であり、被験者の人権を最優先に実施されます。その過程で用いる治験薬の製造には、原薬調達や製法開発、安定性試験といった厳格なプロセスが不可欠です。ここにCDMO(開発製造受託機関)を導入することで、自社設備の維持コスト削減や生産能力の柔軟な調整、専門知見による開発期間の短縮が可能となり、新薬の早期承認申請を目指す上で大きなメリットが見込めます。

医薬品における品質管理(QC/QA)とは?

品質管理(QC)は試験検査を通じて製品の規格適合性を検証する業務であり、品質保証(QA)は製造工程全体を監督し製品の品質を組織的に担保する業務を指します。人命に直結する医薬品において、これらは極めて重要な役割を担います。高度な管理体制を持つCDMOを活用すれば、自社リソースを最適化しつつ、法令遵守に基づいた高品質な製造とコスト低減を両立でき、安全性と信頼性の高い製品供給を目指すことができます。

医薬品の製造許可

医薬品の製造・販売には、事業者としての「業態許可」と製品ごとの「製造販売承認」が必要です。製造販売業は品質や安全性の最終責任を負い、製造業はGMP基準に基づいた実製造を担います。高度な施設整備や専門人材の確保、厳格な法規制対応は企業にとって多大なリソースを要するので、既に許可とノウハウを有するCDMOへの委託は、コストの最適化や開発期間の短縮、コンプライアンスリスクの低減を目指すうえで有効な選択肢の一つとなります。

CDMOの導入で想定されるリスクや課題

CDMOの活用には、品質保証基準の不一致やプロジェクト管理、技術ノウハウの蓄積といった課題が伴います。パートナー選定の際は、医薬品開発・製造における広範な実績と規制遵守の状況を確認することが重要です。また、ラボから商用スケールまでを見据えた展開能力を精査し、自社のプロジェクト規模に見合った会社を選定しましょう。

医薬品の受託製造におすすめのCDMO 3選

錠剤・カプセルが主の化学合成医薬品や、注射剤・点滴剤が主のバイオ医薬品など、CDMOによって製造できる医薬品に違いがあります。ここではそれぞれのおすすめCDMOについて詳しくご紹介しています。ぜひ自社の開発工程に合った依頼先にお問い合わせください。

内服剤を製造したいなら
ダイト
ダイト
引用元URL:ダイト公式サイト(https://www.daitonet.co.jp/)
ダイトがおすすめの理由
異なる原料混入を防ぐ品質管理体制を備え、日米欧GMPにも準拠。年間36億錠※の高品質な錠剤を生産可能
30年以上に渡るFDA認証取得と三極対応で、各国の規制をクリアしながら迅速な海外展開が見込める
製造能力
錠剤:36億錠/年
細粒・顆粒剤:900t/年 ※

ダイトの公式サイトで
受託製造の詳細を見る

ダイトに
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注射剤を製造したいなら
AGCライフサイエンス
カンパニー
AGC公式サイト
引用元:AGC公式サイト(https://www.agc.com/products/lifescience/lifescience_company/index.html)
AGCライフサイエンス
カンパニーがおすすめの理由
バイオ医薬品に特化し、注射剤用の遺伝子・細胞治療薬を三極対応のグローバル水準で商用製造できる
海外8箇所に培養プラントを持ち、各国の規制・基準を理解した専門チームが製造後の販促まで支援できる
製造能力
公式サイトに記載なし

AGCライフサイエンス
カンパニーの公式サイトで
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AGCライフサイエンス
カンパニーに
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外用剤を製造したいなら
シミックCMO
シミックCMO公式サイト
引用元:シミックCMO公式サイト(https://www.cmicgroup.com/corporate/group/cmic-cmo/)
シミックCMOがおすすめの理由
外用剤特有の乳化や混合、粘性制御可能な専用設備を完備。厳しい規制をクリアした品質での製造が可能
軟膏剤・ゲル剤・液剤など、多様な剤形での外用剤製造が可能。海外流通に即した梱包まで対応できる
製造能力
チューブ:5,500万本
ボトル:2,000万本※

シミックCMOの公式サイトで
受託製造の詳細を見る

シミックCMOに
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